更年期障害について
更年期とは、月経が終わる「閉経」の前後約10年間のことをいいます。
更年期には、卵巣機能が低下し、エストロゲンの分泌量が激減します。それに対する適応が十分でないと、個人差がありますが、障害(のぼせ、ほてり、発汗など)となって現れます。
- 更年期のさまざまな症状
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女性の更年期では、のぼせ・ほてり・発汗の3大症状と、その他に気分の落ち込み、疲れやすい、手足の冷え・しびれ、頭痛、皮膚・粘膜の乾燥感、性器の萎縮、性交痛、頻尿など様々です。また、閉経後には高脂血症や骨粗しょう症になりやすい傾向があります。
○主な症状:肩こり、疲れやすい、頭痛、のぼせ・ほてり・発汗、不眠、イライラ、うつ状態、不安感
下の採点表で、ご自分の更年期度がチェックできます。
○をつけて合計点を出し、自己判断をしてみましょう。症状のどれか一つでも強くあれば、強に○をつけてください。
合計点数による自己採点の評価法
0~25 異常なし
26~50 食事、運動に注意を
51~65 更年期・閉経外来を受診しましょう。
66~80 長期にわたる計画的な治療が必要
81~100 各科の精密検査にもとづいた長期の計画的な治療が必要 - 当院での治療法
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1.プラセンタ療法
たんぱくアミノ酸製剤で、細胞促進・創傷治癒促進・抗疲労などの作用があり、細胞の新陳代謝を高め、身体の異常状態を正常化する働きがあります。
疲れ、不眠、肩こり、腰痛、更年期障害、自律神経失調症などの効果の他に、シミ、くすみ、肌あれ、皮膚乾燥症などに効果があるので美肌目的に注射される方も多い治療です。
45~55歳で、更年期様症状があれば、保険適応で注射[1日1アンプル]が受けられます。
プラセンタ療法の詳細はこちら >>2.漢方薬による治療
・加味逍遥散・・・虚弱体質で肩こり、疲れやすく、便秘傾向の方へ
・当帰芍薬散・・・冷え性で貧血の傾向があり、疲れやすく、頭重感、肩こり・めまいを伴う方へ
・温清飲・・・のぼせ、神経症のある方へ
・半夏厚朴湯・・・気分がふさいで、不安神経症がある方へ
その他、様々な漢方を症状によって処方します。3.女性ホルモン補充療法(HRT)
HRTは、減少したエストロゲン(卵胞ホルモン)を補充する治療です。
子宮を有する場合は、プロゲステロン(黄体ホルモン)を一緒に投与します。
処方の際は、肝機能や女性ホルモン量の測定、子宮頸がん検査、乳がん検査が必要になります。【HRTの効果】
・ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)、発汗などの症状改善
・閉経後骨粗鬆症の予防と改善
・泌尿器生殖器の粘膜が委縮や乾燥して起こる委縮性膣炎や性交痛などの改善
・悪玉コレステロールを減らし、脂質異常改善
・不眠症状の改善
・コラーゲンを増やし肌の張りや潤いの改善【HRTの種類】
○経口剤(飲み薬)
・卵胞ホルモン剤・・・プレマリン、エストリール、ジュリナ錠
・黄体ホルモン剤・・・プロべラ、ディファストン錠
・エストロゲン黄体ホルモン配合剤・・・ウエールナラ配合錠
○経皮剤(貼り薬、塗り薬)
・経皮吸収型・・・メノエイドコンビパッチ、エストラーナテープ
・塗るジェル型・・・ディビゲル、ル・エストロジェル4.エクエル(エクオールサプリメント)
HRT(ホルモン補充療法)が受けられない方(がんの術後、脳血管障害、血栓症の既往のある方)や、注射(プラセンタ)が苦手な方に、エストロゲン様作用を持つエクオールを代替療法として使用されることをお勧めします。効果
・更年期症状を軽くする
・首や肩の凝りが減る
・骨密度の減少を防ぐ
・LDLコレステロール(悪玉)を減らし、動脈硬化、糖尿病にも良い効果がある
・しわやたるみによい変化
(エストロゲンは、肌のコラーゲンを作り肌の潤いを保つ働きがあるため)ケース入り 112粒(1日4錠 28日分)
パウチ入り 120粒(1日4錠 30日分)
価格:パウチ、ケースともに4,400円(税込)
※お得なので、当院ではパウチ入りを取り扱っています。